基本情報
正映祭 SHOEI PRINTING ART EXHIBITION 2024
入場料:無料
主催:株式会社ショウエイ
開催日:2024年10月10日(木)〜 2024年10月15日(火)
開催時間:11:00~20:00 ※※最終日は19:00まで
開催場所:渋谷ヒカリエ 8/CUBE 1,2,3
イラストレーター5名による、ハイクオリティな印刷展

株式会社ショウエイが主催する、5名のイラストレーターによる合同展が渋谷ヒカリエで開催されています。ショウエイは都内の印刷会社です。大型のUVインクジェットプリントを中心に広告やアート展示など多数の企画に関わっています。皆さんもそれと知らずにどこかで印刷物を見たことがあるでしょう。

そんなショウエイが、近年はイラストレーターとタイアップした企画を実施し、さらにプリント技術とイラストレーションの可能性を追求しています。期間が1週間もなく、スケジュールの都合がついたので参加してきましたが、予想以上に素晴らしかったです!
参加イラストレーターは、TERUさん、七癖みりさん、米室さん、ilLUMIさん、キギノビルさんの5名。いずれも素晴らしい作家で、かつ絶妙なチョイスだと思いました。作家の人選はTERUさんとのことで、まさにグッジョーーーーブです。イラストのレベルが全体的に非常に高く、良い意味でとても緊張感のある展示になっていました。

印刷会社が本気で展示企画をやるとこうなる!
5日間という短い期間ですが、展示物はめちゃくちゃレベルが高いです。イラストに出力が負けていない。表現にメディアが合わせているという、ディレクションとオペレーションの凄さを感じます。直方体以外の円形や定形外の規格もあり、印刷会社が本気で展示を企画するとここまでのことができるのか……!と驚きました。

会場では作家さんらとも話しましたが、かなり高いモチベーションで制作していることがわかりました。5名の作家とも以前から作品を拝見してますが、これまでのイラストと比べても迫力があります。印刷は立体物なので、ディレクターやオペレーターの技術も重要になるのですが、かなり上手く仕上がっているのではと感じます。

キギノビルさんのこちらの作品は、マットにある金の立体的な加工がめちゃくちゃ格好良かったです。作者のこだわり部分でもあり、この辺の細かい加工を実現できるのは印刷会社が主体的に動かなければ難しいように思います。ちなみに私はこちらの作品があまりにも素晴らしくて、複製画を購入しました。

インスタレーションとしてのアプローチ
TERUさんは立体作品の他、映像などインスタレーションも展示があり、来場者の方に丁寧に解説している姿が印象的でした。本人にもお伝えしたのですが、モニタで見るのと迫力が全然違います。サイズやマチエールなどの立体情報が、多元的でとにかく楽しいです。

代表作でもある『強化骨格』の展示もあり、造形作品としても見応えもあります。 ちなみにこちらは、キャプションにもある通り漫画家の久保帯人先生とのコラボレーション作品だそうです。すごい!
他にも株式会社NILLとのコラボの映像作品があり、操作出来るインターフェースもあります。展示はこういったインタラクティブなものがあるのが楽しいですね。私の理解が正しいか自信がないのですが、このモニターは多層になっており、レンチキュラーのように視野角によって映像を立体的に見ることができます。

グッズも凝っている、なんかわからんけど、どれもすごい
本展示でのメイングッズはSHOEI PRINTING SAMPLE[正映祭Ver.]です。お値段¥8,800(税込)と高額ですが、最先端の印刷技術にいつでも触れられるのはお得だと思います(?)。CDケースにカードのように収録されており、5名のイラストレーターから2作品ずつトリミングされてます。

なんかもう、どういう感じになっているかわからないんだけどスゴイです。イラストに限らず、出力や展示を考えている方は、印刷の概念を覆してくれると思います。このサンプルを入手して、是非、ショウエイに問い合わせてみましょう。



会場でアンケートに応えると無料でクリアファイルがもらえます(これもよくできている)。
短い期間ながら、印刷クリエイティブの可能性を存分に感じさせてくれる素晴らしい展示でした。ショウエイさん、TERUさん、七癖みりさん、米室さん、ilLUMIさん、キギノビルさん、ありがとうございました!!!



